霧下そば粉のできるまで

そば粉の種類とできるまで

~製粉方法の違いによって出来るいろいろな蕎麦~

そば畑

国内外から厳選した原料を仕入れています。
特に朝霧が立ち込める高原の山間にある蕎麦畑で穫れる蕎麦は「霧下そば」と呼ばれ、味・香り・こしの強さなど、あらゆる要素に優れた蕎麦と言われています。
そばは秋が”新そば”と言われる旬の収穫期ですが、近年では夏そばや低温熟成させたものなど、その季節ごとに様々な蕎麦が楽しめるようになりました。

玄そば

収穫された蕎麦は脱穀され、殻付きのまま当社に入庫されます。殻がついたままのそばの実は「玄そば」と呼ばれています。
当社工場で土やホコリ、夾雑物などを取り除いて、きれいに磨きます。
この時点できれいな玄そばになっていないと製粉後のそば粉の味に大きく影響が出るので、とても重要な行程となります。

丸ヌキ

玄そばの黒い殻をきれいに剥いたものを「丸ヌキ」と呼びます。
これを後述の石臼やロール製粉機で挽いて粉にしますが、そのまま「そばの実」として茹でて食べるなど、麺にする以外の食べ方もあります。
またこの工程で出る「そば殻」は枕の材料や鳥の餌などに使われます。

割れヌキ

当社の伝統で特徴的な製粉方法のひとつが「割れヌキ」挽きとなります。
そばの実は外側が固くて粘りの強い濃い色、内側になるにつれてサラサラとした粘りのない白い部分になっていきますが、製粉前に一旦粗割りしてこの中心部分を取り除くことにより、風味の強いそば粉に仕上がります。
このとき取り除かれた中心部はそば打ちの際に使われる、上質な「打粉」となります。

石臼挽き

石臼挽きのそば粉は粒子の大きさがバラけるので、つながりやすく手打ち蕎麦に向いています。
当社では固い甘皮までじっくりと挽き込んでいますので、しっとり感が強く、打ちやすいと評判です。

機械挽き(ロール製粉)

そば粉といえが石臼挽のイメージが強いですが、当社ではロール製粉機を使った機械挽きのそば粉も製造しております。
機械挽きは目の異なる4台のロールを使って、そばの実の内層(1番粉)〜外層(4番粉)を部分ごとに挽き分けられるのが、最大の利点。各粉のブレンド割合で白めや黒めに仕上げることが可能です。
また粒子が揃っているため、麺にした際に時間が経ってものびにくいといった特徴もあります。

田舎そば粉

玄そばを殻ごと石臼にかけ、挽いた後にふるいで殻を取り除くといった昔ながらの製粉法。殻も粉に混ざるので色の黒いそばになります。

薮粉/江戸そば粉

殻を取り除く技術が開発された江戸時代以降に主流となった、丸ヌキまたは割れヌキで製粉したそば粉。
江戸の二八そばをはじめ、風味と喉越しのバランスがよく、そばがきにしても美味です。
石臼挽き、ロール挽きの2種類があります。

更科そば粉

ロール製粉機で中心部分のみを挽き分けた真っ白いそば粉。
江戸時代には「御膳そば」とも呼ばれ大変高級なものでした。

この他にも、産地や品種、粉の粗さや内層~外層粉のブレンド割合、麺の太さや打ち方によって蕎麦の風味は様々に変化します。
その奥深さを、是非、堪能してください!

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